グローバルセミナー2019~地域で育むグローバル市民~パートナーシップで取り組む「SDGs」
旧県陽高校の時から毎年参加しているこのセミナーは、学生を含むとはいえ、一般者対象のもので、内容が国際協力に関するものであるため、年齢、国籍、出身、職業、所属など問わず、それぞれ地球市民として、地球の未来が持続可能な社会であるようにするために自分たちにできること、するべきことを考え、意見交換をする場となっています。高校生にとっては普段出会う機会の少ない様々な分野で経験を積んだ大人と交流し、学ぶ場ですが、未熟な部分がある一方で、若く、新鮮な風を吹かせることができるので、双方にとって刺激ある時間となりました。

今年は、第2部でテーマに沿った活動を行っている個人や団体の発表と分科会が行われました。その発表の1つとして今年は本校JRC朋友会&GlobalStudies Teamが依頼を受け、この3年間様々なNGOや機関とパートナーシップを組んで行ってきた活動について紹介するという機会を得ました。
第1部 JICA教師海外研修報告発表会
夏休みに行われるこの研修に参加し、ベトナムまたはザンビアへ行った県内の先生方から授業実践報告がありました。実際、授業で生徒たちに行ったように、ワークショップやクイズ形式で進行するので、すでに初対面の大人の人たちとたくさん交流できました。


第2部 パートナーシップで取り組むSDGs
4団体の1番目、いよいよ、学生の取り組みとして、本校JRC朋友会&Global Studies Teamの発表です。
3年生の二人が、1.活動経過・内容 2.活動を通して得たこと ①国際協力って? ②意識の変化 ③これから について話しました。

1.活動経過・内容 では、部のスローガンである「世界と日本に目を向けよう」のもと、ユニセフ、埼玉NGOネットワーク、JICAなど、様々なNGO団体や国際機関の協力で行ってきた活動を、今回のテーマ「パートナーシップで取り組むSDGs」を意識して、報告しました。

2.活動を通して得たこと ①国際協力って? では、始めは、国際協力とは国同士が取り組む壮大なことで、高校生が入る余地なんてないと思っていたということですが、いろいろなボランティアやセミナーに参加していくうちに、以下のような考えにたどり着きました。(以下、当日の発表より)
「国際協力を大きな枠組みで考えた時、世界の課題は『SDGs』に示されています。これは、どこかの国がどれだけ努力しても、一つ一つの国や人々が取り組まないと達成されない目標、また、全てが平和に関わる目標だと私は考えています。そして、その達成に向けて、国籍・身分・性別・肌の色等一切関係なく、誰一人取り残すことなく世界の人がよりよい今や未来を作るため地球市民として互いに手を取り合い進むことだと思います。そのために私たち高校生にまずできることは、知ること、考えることです。そこからすべてが始まります。だから、セミナーに行くことも、知ったことを誰かに伝えることも国際協力です。伝えずにいるとそこで止まってしまいますが、5人に伝えたら、それぞれでまた5人に伝え、どんどん広げていく事ができます。そう考えると、1年生の頃に初めてJICA地球ひろばへ行ったときから、すでに私たちができる国際協力は始まっていたのだと思います。」
②意識の変化 では、活動を通して、毎回多くの人々と否応なしに話したり、質問したりされたり、発表したりするうちに初対面の人とも物おじせず応対できるコミュニケーション力がついたこと、日常的にSDGsやフェアトレード、募金など素通りできなくなったことなどを伝えました。(以下、発表より)
「私たちはボランティアに参加してきたことで、校外へ視野を広げ、校内では決して味わうことのできない年齢、性別、所属、国籍等を超えて多くの人とコミュニケーションをとることができる貴重な体験をしました。以前はこのように大勢の前で発表することが苦手で、今のように楽しくコミュニケーションをとることはできませんでした。また、国際協力に深く関わったことで、広く世界に目を向けたり、今まで素通りしていたフェアトレード商品に気づいて購入してみたり、身内に伝えたり、募金をしたりなどSDGs、国際協力に対する意識が以前より大きく変わりました。」
③これから では、卒業するにあたり、今後これまでの体験や学びをどう生かしていけばよいのか、国際協力とどのように向き合っていくか、考えました。(以下、発表より)
「私たちの普段の生活の中で交際協力に携わるチャンスはたくさんあります。SDGsの目標達成のためにも、買い物に行くときは毎バッグを持参する、フードロスが少しでも減るように、食べ残しをしない、など、まずは自分の身の回りで何ができるかを考えることが大切だと思います。普段、何気なくしている日常の行動が、国際協力にどう繋がるのか常に意識し、新しい発見は発信していきたいと思います。また、英語の授業では、『英語を学ぶことは世界を学ぶこと』を念頭に置きながら英語や国際協力について学んできました。今後もそれを大切にしたいと思います。」
その他、地域社会の取り組み:川口市芝園団地自治会、報道機関の取り組み:埼玉新聞社、国際協力NGOの取り組み:NPO法人Japan の発表がありました。
第3部 分科会・全体会・ふり返り
4団体の発表を経て、参加者がさらに詳しく聞きたい団体のところへ集まりました。
最後は、全体会でふり返り、これからもそれぞれの立場でできることを継続させていくことを確認しました。



続きを隠す<<