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2022/07/05
進路指導
 期末考査も始まりました。これを終えれば3年次生はいよいよ夏の勉強計画です。  考査後も終業式まで2週間近くあります。これと夏休みを合わせて8週間の勉強計画を立てましょう。  これまで計画を立案しても、計画どおり達成したことはありますか。計画を立てるときばかり力が入ってしまい、計画倒れになってしまう、というのはありがちなことです。これを防ぐためにはどうしたらいいでしょう。  勉強計画を「絶対やりとげる」ものと「ゆとりがあったらやる」ものに分け、前者だけを計画に盛り込んでみてはどうでしょう。「絶対やりとげる」ものは内容を精選し、欲張らないようにします。これを1週間のうち6日間にあてはめます。万一計画どおりに進まなくても、7日目には必ず1週間計画を完結します。少ない計画でもこつこつ8週間積み上げるとなかなかの量になるものです。そして、毎日やるべき勉強が決まっていればともかくも朝から机に向かえます。計画した勉強をやり終えて、さらに「ゆとりがあったらやる」勉強の計画を大まかに描いておき、積み上げていくことで達成感を自覚しながら勉強を進めます。  考査が終わるや否や夏休みの計画に着手し、この8週間...
 日本史家の磯田道史先生は、各メディアで大活躍されていますが、読売新聞にも定期的に文章を寄せられています。先日「面白すぎる共同研究会」という記事が掲載されていました。テーマは「口と鼻―人体と外界の接合域の日本文化史」とし、各分野の研究者を集め、文系理系を問わない研究をしようしています。医療人類学、環境史学、菓子史、感染症史そして薫香料分析や薬理研究に強い関心を持つ小説家が集って日本文化史を解明しようというのです。  岸田内閣は「教育未来創造会議」を設置し、日本の教育の将来について提言をしようと議論を進めていますが、5月の会議録を見ると「文理横断教育の推進」ということが強調されています。これからの時代に対応する人材は、文系・理系という分野を超えた発想を備えていなくてはならない、と。  皆さんは教育課程の便宜上、文系・理系を分けて科目を選択していますが、大学受験に向けて受験科目を絞って勉強しようという態度では、新しい時代を担う勉強はできません。5教科まんべんなく学ぶ力強い意欲をもって、勉強を充実させてください。
 6月を迎え、そろそろ3年生が引退をする部も出始めました。部活をやりきった人は、ここで気持ちを切り替えて本格的な受験勉強を始めることができます。これまで部活に向けてきた時間を勉強時間に変え、部活を通じて培った気力をもってあたれば、今後ずいぶんたくさんの勉強ができそうです。  ところが、部活を引退したものの、なかなか受験生に気持ちを切り替えることができないケースがあります。夕方明るいうちに帰宅してもすぐに机に向かうことができなかったり、何から手をつければよいかわからないまま、毎日を過ごしてしまうことがありがちです。  そういう場合は、放課後に学校の自習室に残って勉強をしてはどうでしょうか。後輩が部活動をやっている時間に、自習室で勉強をすれば、間違いなく部活に向けていた時間を受験勉強に向けることができるはずです。また、これから自分が取り組む勉強の見通しを立てて計画的に進めることも大事です。1学期末までを計画に従って勉強を進め、「計画力」を身につけて夏休みを迎えることができれば成功です。
 2年生の生徒と面談をしていて、勉強が計画的にできているかどうか聞くと、「計画は立てるが、うまくいったことがない。」という答えが返ってきます。どうしたらうまく進められるのでしょうか。  計画を立てるコツは欲張らないことです。最低、これだけはやろうというものを計画に盛り込めばよいのです。これっぽちでいいのかな、と思う勉強量でも、こつこつ毎日積み上げると意外にたくさんの勉強ができるものです。  例えば、数学の練習問題であれば1日3問だけ、とします。これを6日間進めて、7日目は空白にします。計画どおり進まなかった場合は7日目に帳尻を合わせ、1週間の計画は着実に完結します。これでも4週間積み上げると72問解くことになります。  少しずつでも毎日進めること。こうすれば勉強ゼロの日はなくなるはずです。計画が軽かったら、プラスアルファを足していけばよいのです。今から期末考査まで、少しずつ積み上げる経験をしてください。こうして「計画力」を身につけて夏休みを迎えることができれば、しっかり計画的な勉強ができるようになるはずです。そして修学旅行から帰ってきたら、3年生ゼロ学期。徐々にボリュームアップしていき...
 進路指導室に相談に来る3年生のなかに「大学受験が不安です。」と訴える生徒がいます。  不安なのは誰も一緒です。みんなで励ましあって受験勉強をやり抜くしかないのですが、不安感を少しでも和らげるためには、勉強の計画を立てることが重要です。  1か月の計画から1週間の計画を逆算し、今日進めるべき勉強内容を具体的に立案します。1週間の計画を6日で終えるようにプランを作成し、7日目は計画どおりにいかなかったときに調整して完結するようにします。不安なまま漫然と日が過ぎてしまうことのないように、1日1日少しずつ目標に近づいている、ということを実感して過ごすことで不安感を和らげることができるのです。  中間考査を終えたところで、この週末から受験勉強をどう進めるかを立案してください。そして1学期末には、夏休みとその前後を合わせた8週間の計画を立てられるよう、「計画力」を養いましょう。
 志望校への合格を果たした3年次生のうち26人を招いて、受験速報会を実施しました。2年次生は対面で、1年次生はオンラインで先輩の体験談を聞き、質問をしました。先輩は4回話をし、下級生は4か所の話を聞きました。  生活のリズムを整えて、ルーティーンを定着させよう。教材はあれこれ手を出すのではなく、一つを繰り返しやろう。スマホは一日30分と決めて、勉強するときは遠ざけよう。受験勉強を楽しもう。模試の判定が悪くても、最後まであきらめなかったのがよかった。私立は共通テスト利用入試で出願し、国立の個別入試対策に専念した。大学入試といっても、基礎の積み重ねだから、教科書と授業が大事。といった、アドバイスを聞くことができました。  現役生の37名が国公立大学に合格しました。今、後期の発表を待っているところです。難関私大にも、多くの生徒が合格をしています。先輩がつけてくれた道に、後輩も続いていこうと、改めて身を引き締めたことと思います。
 ニューヨーク大学経営学部のスコット・ギャロウェイ教授は、ITの技術革新の功罪について、次のような指摘をしています。メディア企業は広告収入を収益としているため、読者がより多くをクリックしてつながることを求めている。それを促すのは「怒り」である。例えば「ワクチンが子供の病気を減らす。」と科学的な記事を書いてもコメントは寄せられないしシェアもされない。「ワクチン接種はやめるべきだ。」と投稿するとすぐさま反論が寄せられ、多くの議論と怒りを呼ぶ。するとメディア企業は、これを「よい記事」と判断して、この記事が人の目に触れる機会を増やしていく。と。つまり実社会では注目されない主張が多くの人に影響を与え、フェイクニュースを生み出すのです。  受験生の皆さんは、入試に関する様々な情報、例えばどの大学の倍率が上がる、下がるといったことに目が行くことと思います。しかしネット上の情報は玉石混交です。倍率は志願者が出願しなければわからないものであり、単なる憶測です。倍率が上がろうが下がろうが、それで合否が大きく変わることはありません。情報に惑わされることなく、今はじっくりと勉強を積み上げていくべき時です。 ...
 2年生が修学旅行から帰ってきました。コロナが小康状態となり無事に行ってこられました。昨年3年生が修学旅行を断念せざるを得なかったことを思うと、本当に良かったですね。  修学旅行が終わるといよいよ受験生モードに突入です。ここからは毎日、学校の授業にかかわる勉強に加えて、志望校の受験教科・科目に合わせた受験勉強をコツコツと積み上げていきます。いわゆる、”3年生ゼロ学期”の開始です。  部活動においてもますます責任が重くなってきますが、ここで頑張った経験が必ず将来の役に立ちます。高校生の時に勉学と部活動を両立させた人は、必ず周囲から頼られる人材になるのです。そのためには隙間時間に勉強をすること、長期休業中に計画的に勉強することが重要です。  まず着手することは、期末考査最終日の12月14日から、始業式前日の1月10日までの4週間、どんな受験勉強をするか計画を立てることです。これをやりぬくことが受験生デビューです。
 今日の読売新聞「編集手帳」に、A・ハンセンの『スマホ脳』というベストセラーが紹介されています。著者は、他者の生活の情報が次々に飛び込んでくるSNSを利用しているほど人生に対する満足度が低いと述べている、と書かれていました。いわゆる「隣の芝生」に惑わされてしまうということです。  受験生は、いよいよ入試に向けてカウントダウンが始まっています。周囲の動向に惑わされず、自分のやるべき勉強をやり抜くにはどうしたらよいのでしょう。重要なのは、勉強の計画を立てることです。11月中に共通テストの過去問をやろう、12月には志望校の赤本をやろう、年末年始には論述問題対策をじっくりやろう。1月には模試の解きなおしをしよう、と自分が進もうとするロードマップを言語化、視覚化することです。目標に向かって、一日一日近づいている、という実感をもって毎日を過ごしていこう。  共通テストまであと66日。国公立大前期試験まではさらに40日あります。100日をこえる計画、ずいぶんたくさんのことができます。皆で支えあって、がんばりましょう。
 10月のこの時期は、多くの大学で総合型選抜を実施しています。総合型選抜は、詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせることによって、入学志願者の能力・適性や学修に対する意欲、目的意識等を総合的に判定する入試方法です。国公立大学の推薦入試・総合型選抜入試では、時間と手間をかけた選考を実施しています。ところが、一部を除く私立大学では、選抜に時間と手間をかけられないのが現状です。  日本私立学校振興・共済事業団の「令和3年度私立大学・短期大学等入学志願動向」によると、私立大学のうち入学定員を100%以上充足しているのは全体の6割程度であり、4割の大学は定員割れをしています。そして、充足率の低い大学ほど推薦入試・総合型選抜入試を実施する比率が高いことが報告されています。  総合型選抜入試に出願する場合は、本来あるべき総合型選抜を実施しているのかどうかを見極める必要があります。本当に自分の第一志望校なのか、本当にしっかりと学ぶことができる大学なのか、考え抜いて出願を決めてください。