進路指導部から

新聞を読むこと

 生徒にはいつも新聞を読むことを勧めています。もちろん社会科学系学部へ進学する生徒は必須なのですが、それ以前に読解力を向上させるのに効果的だと考えているからです。自分の周囲で起きていることを題材に、簡潔な文章を読んで大意をつかむこと。社説であれば、記者の考えを読み取ること。できれば他紙と読み比べて主張の違いを考え、読んで理解したことを人に説明する(アウトプットする)ことが力をつけるコツです。

  ところが、近年は新聞を購読しない家庭が増えているようです。日本新聞協会の統計によると、全国の一般紙の発行部数は、2000年は47,401,669部、2010年は44,906,720部、2020年は32,454,796部だそうです。2000年を1とすると、2020年は0.95、2020年0.68と、この20年で3分の2まで落ち込んでいます。

  必要な情報はスマホで検索をすればよい、という考え方もあります。しかし社会体験の少ない高校生には検索力がないのです。新聞を広く広げ、様々な見出しをみることで、関心をもっていなかった分野の記事も目に飛びこんでくる。これはスマホにはできないことです。

  学校の図書館でも全国紙各紙をおいていますが、ご家庭でも新聞を読み、記事について語る環境が高校生の成長には不可欠と考えています。保護者の皆様、ご一考ください。