進路指導部からのメッセージ
3年生ゼロ学期
2年生も秋になると、そろそろ大学受験勉強に本格的に取りかかるようになります。今は2学期末考査までの3週間を計画的に勉強している時期ですが、期末考査が終了すると授業に沿った勉強とともに受験勉強に重心が移ってきます。このため、2学期末から学年末までを「3年生ゼロ学期」といいます。
進路指導室には赤本を借りに来る2年生生徒が増え始めています。3年生が各大学の赤本を借りていくのに対し、2年生の多くは共通テストの赤本を借りていきます。数ⅠA、数ⅡBCは2年生で学習を終えています。化学基礎、生物基礎、歴史総合も同様ですので、この時期にすませておけば先々の勉強にゆとりができます。
部活動も益々忙しくなる2年生ですが、常にその先を見据えて、計画的に勉強を進めましょう。
大学入試にいよいよ出陣
2学期中間考査を終え、3年次生はいよいよ大学入試に向けて出陣します。先週は年次集会をもち、これからの取組について話をしました。
模擬試験は11月まで、一部は12月までで終了し、その後の学力の伸びをはかることはできません。合格判定がEであっても、あきらめずに2月下旬まで取り組めばいくらでも逆転のチャンスがあります。また国公立大に出願するのであれば、後期日程にも出願しなくてはもったいないです。後期の出願者倍率はとても高くなりますが、実受験者の倍率は大きく低下します。最後まであきらめなかった人が、笑顔を勝ち取ります。
共通テストまで3か月。これは夏休みふたつ分です。さらに国立大学前期日程まで、夏休みひとつ分の日数が残されているのです。みんなで励まし合って、最後まで頑張り抜きましょう。
国立大学の学科再編
昨日、北関東のある国立大学の先生が来校され、新しい学部・学科の再編について大学の動向を説明していってくださいました。これからの学生に求められる資質は、「持続可能な食糧生産に関わる閉塞感を破る人材」「データの読み取り、思考、判断」「文系・理系の基礎的な知識」といったものであるとのことです。
また、大学4年生のゼミは、先生1人が学生3人を指導するという恵まれた学習環境であるというお話も伺いました。文部科学白書の統計をみると、国公立大の教員一人当たりの学生数は10名程度、私大は20名程度ですが、これを大学4年生に当てはめれば、国立大のゼミの人数は2~3名ということになりますので、まさに統計どおりの学習環境ということになります。
生徒の皆さんのようすをみると、地元埼玉大学を第1志望としながら、第2志望は都内の私大を挙げることが多いように思います。しかし、国公立大学は学習環境が格段に恵まれています。地方でひとり暮らしをすることも視野に、広く世界を見て、のびのびと夢を広げていきましょう。
文理融合について
人文・社会科学中心だった大学でも、理系との融合教育が進められています。データ分析やプログラミングがあらゆる学問分野で必要とされているからです。
このため、主専攻は文学や歴史などの人文科学であっても、副専攻としてデータサイエンスを設けることが一般的になっています。こうした講座では微分積分など数学の理解も必要になります。もっとも、身近な事例からデータを分析していくことから、高校で数学を学んだ意義について大学にきてはじめて気が付いた、という声もあがるそうです。
経団連が2021年に実施した企業調査によると、大卒者に期待する知識として、「理系・文系の枠を超えた知識・教養」が85%と最も多かったという報道もあります。
本校では文理にわたってまんべんなく学ぶ教育課程を編成しています。なかには苦手科目に苦しむ場合もありますが、時代の要請にこたえるためにとても重要なことなのです。あきらめずに頑張って学んでいきましょう。
夏休みの勉強について
夏休みも3週間近く、およそ半分がすぎました。校内には進学講習を受講する生徒、自習室で黙々と机に向かう生徒、そしてグラウンドでも体育館でも生徒の声が響き、ラーニングストリートには文化祭にむけて準備を進める生徒たち、と活気にあふれています。
生徒の皆さん、夏休みの勉強の計画は進められているでしょうか。高校生は勉学に部活動に行事に忙しい毎日を過ごしますが、1年の365日のうち平常授業が行われるのはその半分程度です。残りの半分を意識して計画的に取り組むことが勉学と部活動の両立には不可欠です。特にこの夏休み、いかに勉強を計画的に進めるかが高校生活を充実させるうえで重要です。
猛暑が続きますが、朝、比較的涼しいうちに登校し、講習、自習、部活動に取り組むことが毎日を計画的に過ごすことを可能にします。何よりも、志を同じくする仲間と一緒に過ごすことが皆さんをポジティブにするはずです。
夏休みの後半も、みんなで一緒に頑張りましょう。