進路指導部から

2021年10月の記事一覧

総合型選抜について

 10月のこの時期は、多くの大学で総合型選抜を実施しています。総合型選抜は、詳細な書類審査と時間をかけた丁寧な面接等を組み合わせることによって、入学志願者の能力・適性や学修に対する意欲、目的意識等を総合的に判定する入試方法です。国公立大学の推薦入試・総合型選抜入試では、時間と手間をかけた選考を実施しています。ところが、一部を除く私立大学では、選抜に時間と手間をかけられないのが現状です。

 日本私立学校振興・共済事業団の「令和3年度私立大学・短期大学等入学志願動向」によると、私立大学のうち入学定員を100%以上充足しているのは全体の6割程度であり、4割の大学は定員割れをしています。そして、充足率の低い大学ほど推薦入試・総合型選抜入試を実施する比率が高いことが報告されています。

 総合型選抜入試に出願する場合は、本来あるべき総合型選抜を実施しているのかどうかを見極める必要があります。本当に自分の第一志望校なのか、本当にしっかりと学ぶことができる大学なのか、考え抜いて出願を決めてください。

主体的に勉強のルーティンを定めよう

 大リーグエンゼルスのスタジアム、左中間のフェンス前に「大谷の小さな穴」があるそうです。日々ルーティンワークを行う大谷翔平選手の足がいつもそこに収まってできた穴です。毎日、重さと大きさの異なる6つのボールを、体幹を使って後ろに投げるトレーニングをしているのです。重さの違いを自覚しながら投げることで漫然と投げるのを防ぎ、効率よく腕を振る狙いがあるのだそうです。

 分散登校が行われた9月に生活のリズムをコントロールできず、勉強時間が減ってしまったという声を聞きました。オンラインで受講していても、勉強に対する姿勢が受け身であったために十分な学習効果をあげられなかったのでしょう。主体的に、自分が今強化すべき教科、科目を考え、毎日決まった時間に決まった勉強をしようと決める。決めたことはルーティンとして必ずやる。主体的に学ぶ態度とはこうしたものだと思います。

 10月からは通常の授業を実施できるようになりました。各自が主体的にルーティンを定めて一日一日着々と勉強をしましょう。