理数科
1年理数科課題研究 中間発表
2020年2月14日 (金) 6限、2020年3月10日 (火) に1年生理数科課題研究の中間発表を行います。現時点の1年生の課題研究では、科学的な仮説を立てて、研究テーマを決定し、研究の目的・方法までを組立てることを目指しています。
本日2月14日は、お茶の水女子大学 千葉 和義 教授、中部大学 井上 徳之 教授、TAKE国際技術研究所 黒澤 兵夫 様のお三方にご講評を頂く形で、全10班中5班が発表を行いました。
川口市立上青木中学校科学部 電子顕微鏡実習
1月初頭から3月初頭にかけて本校に卓上低真空走査型顕微鏡が設置されています。
日立ハイテクノロジーズ様によるCSR活動の一環として、昨年に引き続き本年も設置していただきました。
県立でも私立でもない市立高校の強みとして、市内の公立中学校の皆さんにこの電子顕微鏡を使っていただくことにしました。
今回は、川口市立上青木中学校の科学部の皆さんが、それぞれ見たい試料を持ち寄って本校に設置してある電子顕微鏡で観察を行いました。
まず初めに、本校の羽二生教諭による電子顕微鏡の概要説明と簡単な取り扱い方法の説明を行いました。
この後の電子顕微鏡の操作や観察は生徒の皆さんにほとんど全てお任せすることになります。
ある班の試料台に乗せた試料です。
生徒の皆さんが自分の手で電子顕微鏡を操作して、試料を観察しています。中学校の先生も本校の教員も基本的にはノータッチの状態で、生徒の皆さんに自由に使ってもらいます。
通常は、顕微鏡に接続されたパソコン画面に電子顕微鏡の映像が出てくるのですが、全員で観察するには小さいので、ガラス黒板にパソコンの画面を投影してみんなで電子顕微鏡の映像を観察しています。
皆さん初めての体験で楽しそうに活動をしていました。
生徒の皆さんだけで活動をしているので観察がうまくいかない場面もいくつかありました。その場合は高校教員がフォローしますが、うまくいかないことも大事な体験です。
今回の体験を通じて、ミクロの世界にさらに興味を持ってくれればうれしい限りです。
理数科課題研究概論
理数科1年生は、2年生での本格的な課題研究の実施に向けてお茶の水女子大学と連携して「課題研究概論」の授業を実施しています。
今回は「分析化学入門 ペーパークロマトグラフィーの基礎 ~課題研究の進め方を学ぼう~」と題して、お茶の水女子大学エデュケーションセンターの植竹紀子先生による実験実習です。
今回は、水性ペンのインクをペーパークロマトグラフィーで分析する実験を行います。
植竹先生による実験手順の説明の様子です。
1回目の実験の結果と考察をワークシートに記入しました。
左側のろ紙は水性黒インクを水で展開したもの、右側のろ紙は同じインクをメタノールで展開したものです。色がきれいに分離していますが、明らかに双方に違いがあります。
今回は、ここからが本番。
最初の実験を受けて、エタノールで展開したときに赤色はどこに行ったのだろうということを考え仮説を立てます。その仮説に基づいて、それぞれの班で赤色を探す実験を考え、実際に行ってみます。
こちらは最初の点にまだ赤色が残っているのではないかと考えて、エタノールで展開したろ紙の出発点だけを切り取り水の中に入れてみました。
大きいろ紙で実験中。
エタノールと水の2種類の展開液で平面的に展開してます。
それぞれ考察をワークシートにまとめています。
通常の授業での実験のようにあらかじめすべての手順が決められているわけではなく、実験結果に基づいて自ら考え、次の実験を展開していくという今回の実習を通じて、課題研究の進め方を体験することができました。
理数科課題研究
2年生理数科は毎週金曜日の6、7限、1年生理数科は毎週金曜日の7限に課題研究に取り組んでいます。
本日は、その様子をご紹介します。
まずは2年生の課題研究から、プラナリアを用いた課題研究グループの活動の様子。
株式会社日立ハイテクノロジーズ様のCSR活動の一環として、昨年同様1月から本校に卓上低真空走査型電子顕微鏡が設置されています。このグループは、プラナリアの切断面を電子顕微鏡を使って観察しようとしています。
資料台にプラナリアを切断した試料をセットした様子。
サンプルを電子顕微鏡にセットしている様子です。
電子顕微鏡により映し出された映像をガラス黒板上のスクリーンに投影しています。
今日最初の映像です。プラナリアの断面ということですが...。
この後も条件を変えた資料を観察していました。
場所は変わって、こちらは1年生。
1年生は2学期までの間に様々な大学等の機関で実習を行ってきました。3学期は、その体験を活かして、今度は自分たちが知りたいことを課題研究として行うための準備に入っています。
教室で各々タブレットを使い調べものしながら、グループ内で議論を行い、課題研究で何を行うのかを決定しています。
2年生は、今までのまとめとして、レポート作成と日本語と英語のA0判ポスターを作成して発表するための準備へと取り掛かります。
1年生は、パワーポイントを使い、2年生でどのような課題研究を行うのか発表するための準備に取り掛かります。
お茶の水女子大学研究室訪問・講義等体験
2019年11月15日 1年理数科はお茶の水女子大学理学部生物学科の千葉和義教授の研究室を訪問しました。
当日は、2時間目まで学校で授業を受けた後、お茶の水女子大学へ各自移動後、千葉先生の研究室で講義と実験を体験させていただきました。
実験の後は、附属図書館をはじめ学内を見学させていただきました。
まずは、前回の宿題、自分たちのテーマで日常的に思っている疑問点がどのようなものがあるかを用紙にまとめて、後ほどそれについてのコメントをいただきます。
続いて、この後行うウニの卵を使った受精に関する実験について、千葉先生からの講義を受けています。
講義のあとは、実験開始です。
ウニから卵巣を取り出している様子です。
ウニの卵巣に排卵を促すホルモンを与えています。
排卵の様子を一人一台の実体顕微鏡を使って観察しています。
あらかじめ採取・冷却した精子を温めないようにマイクロピペットで吸い出しています。
この後、抽出したウニの卵の一部に精子を与え受精させます。
受精時の反応は速いので、精子を与えたあとはすぐに観察します。
今回の実験は皆さん大盛り上がりで、ご指導いただいた千葉先生、植竹先生をはじめ、千葉先生の研究室の学生さんも一緒になって楽しげな雰囲気でした。
今回は、貴重な体験をさせていただきありがとうございました。
千葉先生、植竹先生、千葉研究室の学生の皆さん、大変お世話になりました。
このあとは、行内見学を行い、講義室に戻って最初にまとめてもらった疑問点についてのお話。
まだまだ、壮大な疑問が多くどうやってこれを、課題研究のテーマとするかまでにはもう少し時間が必要ということでした。千葉先生と植竹先生には、今後も課題研究のテーマの設定に向けた活動をお願いしています。
今回の経験が、理数科の生徒の皆さんの今後の課題研究に結びつくことを願ってやみません。